チラチーノ研究反省会

こんにチラ!アスタチンです。レギュFお疲れさまでした。自分は、S17が禁止伝説のいない最後のルールになるかもしれないと思い4月はずっとチラチーノを構築に入れて闘っていました。結果はレート1900を超えるところまでは行きましたが、2000には届かず、最終的にレートを溶かしてしまいました。そのため、記事を書くか迷いましたが今後チラチーノを使う際に振り返ることができるように自分への忘備録として記事を書くことにしました。結果を出した構築ではないですが、もし興味をもって読んでくださったら非常に嬉しいです。

チラチーノ単体考察

チラチーノをいれた構築を組む際に最初に考えたのはチラチーノをどのような型にするかだった。そして、「チラチーノ構築」と言えるように、選出率最下位でもいいから出せるような型を考える必要があった。ここでチラチーノについての自分なりの考察を示す。

まずは、チラチーノの強い点である。チラチーノの主な特性は「スキルリンク」と「テクニシャン」である。これらの特性はどちらも連続技の強化ができ、実際チラチーノは「スイープビンタ」「タネマシンガン」「ロックブラスト」などの連続技を活かした戦い方をするイメージを持っている人も多いだろう。連続技は「ばけのかわ」「マルチスケイル」「がんじょう」や「きあいのタスキ」を無視できたり「みがわり」を壊しつつ攻撃できる点が非常に強力である。今回使用した型は「みがわり」に対して強い点に注目した。また、その他にも「アンコール」や「でんじは」、「おかたづけ」、「バトンタッチ」といった優秀な補助技を覚えることも強みである。

では次に弱い点について述べる。チラチーノを使う上での一番の欠点は火力不足である。基本的に弱点で攻めないと「がんじょう」や「きあいのタスキ」が関係するようなダメージを出すことができず、またある程度防御が高いと弱点でも耐えられることがある。(例:テツノツツミに陽気A252スキルリンクチラチーノのタネマシンガンが確1ではない) そのため、弱点を変えられてしまうテラスタル環境では一般的なアタッカーとして使うのは非常に厳しく何かしら手を打つ必要があった。一応ある程度火力の出せるイカサマダイステクニシャン型やおかたづけ型は存在するが、これらの火力補強でもまだ火力としては不十分だった。またチラチーノの耐久は非常に低いので行動保証がない前者の型は使いにくく、特に「パオジアン」や「ハバタクカミ」などチラチーノの上を取ってくる火力の高いポケモンや「カイリュー」などの先制技持ちが環境に非常に多いので何もせず倒されてしまうことが多いだろうと考えた。後者も1回積んだだけではまだ火力が足りず、ブエナハバタクカミなどにも上から攻撃されてしまうため、2回積む必要があったが、チラチーノが2回積む暇は基本的になく仮にそのような暇を作れるのであれば他のポケモンで積んだ方が強いという結論に至った。また、チラチーノの主な技範囲が「ノーマル」「くさ」「いわ」「こおり」であるため、鋼タイプのポケモンや鋼テラスタルには非常に弱い。

以上の考察のような欠点をある程度緩和しつつ、S15でチラチーノ入りでレート2000を取った方のチラチーノの型を参考にして、チラチーノの強みを活かせるような型を考えたところ次のような型に最終的にたどり着いた。

 

持ち物:きあいのタスキ

150-147(252)-80-×-81-183(252)

テラスタイプ:ゴースト

タネマシンガン/ロックブラスト/でんじは/がむしゃら

 

SVで使用可能なチラチーノの技を見たところ、新しく「がむしゃら」が覚えられるようになったことに気が付いた。チラチーノは耐久が非常に低いポケモンであるため、簡単にきあいのタスキまで削れる。そのため、弱点をテラスタルで消されようが、鋼テラスタルだろうが強引に削れるがむしゃらとは非常に相性がいいと考えた。ほかの技には、命中安定のタネマシンガン、主な役割対象の炎オーガポン、イーユイ、パオジアンなどに弱点を付けるロックブラストを採用した。最後の1枠は最初おかたづけを採用していたが、先述の通りチラチーノがおかたづけを使う際の欠点や後述する構築とあまりかみ合っていないことが目立ったため変えた。でんじはにした理由は、S操作が無難に強いことや、痺れによるワンチャンが狙えるためである。また、連続技の性質上みがわりを使われることは少なく、非常に通りやすかった。

選出した試合では、でんじはやロックブラストを外さない限り活躍をしてくれることが体感ではあるが非常に多く感じた。そのため、この型はチラチーノの型として非常に強力であると言える。

構築

満足いく結果は残していないので軽く書く程度にとどめておく。

構築経緯としては、がむしゃら型のチラチーノを使う上でどくびしと非常に相性がいいのではないかと考えた。どくびし要因として先述した参考にした方がメテオビームキラフロルを使っていたため自分も試してみたところ非常に強く感じたので採用した。技構成は参考にしたものから少し変えてステルスロック対策のキラースピンを採用した。

また、がむしゃら+先制技の相性が非常によく、フロルとチラチーノが水ウーラオスに弱いのでアクアジェットを打て、水ウーラオスに強いイダイトウやカイリューを採用。ここまででパオジアンが重くなったのであまえるいたみわけのハバタクカミを採用。この段階で基本選出のフロルカミイトウの並びが出来上がった。残りの1枠が決まらなかったが、ウーラオスにある程度抗えることや先制技が使えることなどから電気テラスのパオジアンを入れてみたところ感触がよかったので一旦完成。使っていくうちにカイリューを選出せず、またタケルライコやキョジオーンが重かったのでおんみつマントでちょうはつを採用したランドロスを採用。特にキョジオーン入りには非常に強かったのでこれで構築が完成した。

以下に実際に使用した個体を書いておく。

 

チラチーノ@きあいのタスキ

150-147(252)-80-×-81-183(252)

テラスタイプ:ゴースト

タネマシンガン/ロックブラスト/でんじは/がむしゃら

 

イダイトウ@イバンのみ

195-176(220)-117(252)-×-95-103(36)

テラスタイプ:みず

ウェーブタックル/アクアジェット/おはかまいり/こらえる

 

ハバタクカミ@ブーストエナジー

131(4)-×-89(108)-173(140)-156(4)-205(252)

テラスタイプ:フェアリー

ムーンフォース/シャドーボール/あまえる/いたみわけ

 

キラフロル@パワフルハーブ

185(212)-×-110-200(252)-101-112(44)

テラスタイプ:くさ

メテオビーム/キラースピン/エナジーボール/だいちのちから

 

パオジアン@オボンのみ

163(60)-189(252)-101(4)-×-86(4)-179(188)

テラスタイプ:でんき

つららおとし/ふいうち/テラバースト/つるぎのまい

 

ランドロス@おんみつマント

171(52)-190(196)-111(4)-×-101(4)-157(252)

テラスタイプ:はがね

じしん/がんせきふうじ/ちょうはつ/つるぎのまい

 

選出

・基本選出

フロル+カミ+イトウ

以下の構築と戦う際には基本選出から刺さっていないポケモンを変えていた

・ライコ入り

イトウではなくパオを出す

・キョジオーン入り

ランドを出す

・ラティ入り(オスでもアスでも)

パオを出す

その他、適宜基本選出から変えていた(特にドオーなどカミに対して後出しが安定するポケモンがいる場合はカミを別のポケモンにするなど)

また、以下の条件が揃った時チラチーノを出していた

・ブリジュラスがいない

・がむしゃらの通りがいい

・パオやイーユイなどの役割対象がいる

・明らかなサイクル構築ではない

・先制技持ちが少ない/持っていたとしてもノーマルタイプの先制技ばかり

・ウーラオスがいない(妥協可)

このほかにも意識していた面はまだあったかもしれないが特に意識していたのはこれらである。その中でもブリジュラスがいないという条件は特に意識するべき点であり、最悪Bが5段階上がったブリジュラスが出来上がる。(n敗)

結果

最高は1940くらい(スクショなし)

最終は1850

19超えたときのスクショ

反省

構築としての反省点はまだあるがここでは「チラチーノ構築」としての反省点のみ挙げていく。

・対パオジアン

多かった負けパターンにラストでこちらのイトウと相手のパオジアンが対面し、襷で耐えられて負けだったり、そもそも鉢巻や珠だったり、ステロで削られて砕く圏内に行くなど、ラストでイトウvsパオが発生して負けることが多かった。初手にパオフロルが対面してしまった場合、襷だと裏にもそこそこ痛い攻撃がはいり、鉢巻やつららで怯むと2vs3からのスタートとなってしまうなどのことがあったためもっとパオジアンへの対策を用意しておくべきだった。チラチーノがパオジアンに対して多少有利に動けるため選出されやすくはしたかったが、それを考慮しても薄すぎた。

・あくびやでんじはなど状態異常への対策の薄さ

例えば、初手キラフロルとガチグマが対面したらこちらは草テラスエナジーボールをしていたが、Dに振っていたり、テラスを切られると耐えられてしまう。その際に、あくびを押されるとどれかを眠らせるか裏にブラッドムーンを入れられるかしないといけない状況になる。挑発を持っていてかつ電磁波が無効のランドロスもキョジオーン入り以外にはあまり出さないので電磁波を拒否する手段も少なかったため、あまりよくなかった。特にガチグマはチラチーノの下から攻撃して先制技のしんくうはをうつ動きができ、がむしゃらを回避できるため(実際にあくびを打たれることは少なかったのでどうにかはなっていたが)チラチーノ構築を作るうえでもっと意識するべきだった。

・対ブリジュラス

チラチーノ構築を名乗るうえで最も対策しなければいけないブリジュラスへの対策が甘かった。特殊アタッカーがカミとフロルしかいないため、テラスを切らない限り鋼が一貫している。頑丈型と初手でフロルが対面する分には裏のカミと合わせて処理すればよく、当たったブリジュラスはこれが多かったように感じていたため、対策がおろそかなまま最終日に持久力ブリジュラスに負けていた。チラチーノ構築を作るうえで一番反省するべき点だろう。

・対ライコ

最終日までに対ライコがマシになる選出ができていたため上の欠陥に比べればマシだが、それでも若干きつめではあった。タケルライコもガチグマと同様にチラチーノの下から+先制技でがむしゃらを拒否できるのでもっと対策を考えるべきである。

・対ママンロンゲ

当たることは少なかったが基本負けていた。受けまわし系は基本的にチラチーノは不利なためもっと対策を厚くするべきである。

 

思いつき次第追記予定

終わりに

チラチーノの型としては、ちゃんと出す相手が正しければものすごい活躍をしてくれる型になったので個体レベルでは満足のいくものができあがりました。一方で、それを活かす構築をうまく組むことができなかったのでいつになるかは分かりませんが、またチラチーノと一緒に戦える機会があったら今回の反省点を活かせるように頑張りたいです。

【Special Thanks】

・最終日に家を空けてくれたきてふわ

・一緒に潜ったO.K.さん、ぱむさん、そら、ポポノタン、ouncer、ゆ~き

・かわいいチラチーノ

・サンリオのウエハースから出たバッドばつ丸のカード

・元々やるつもりだったが最終日に調子が戻ったため完成していない実験レポート

・きてふわの家で枕にした座布団